つぶあん作り
昨年、もらってきた数種類の豆の種をなんとなく畑にまいた。
すくすく育ち簡単に収穫できたので、将来豆科植物の畑を作り、豆を加工できるようになりたくなった。
あんこはアズキ以外の豆でも作れるので汎用性がありそう。いつの日にかに備えてまずはアズキで粒あんを作り、羊羹を作ってみることにした。
粒あんの作り方
粒あんづくりの大まかな流れとして
①浸漬 目安6時間以上
・豆を水浸⇒熱の浸透を良くし、煮熟時間短縮+煮むらの抑制
・浸水後の水を除去⇒溶出した不純物(タンニン、シアン、サポニン、カルシウム、マグネシウム、リンなど)の除去する
➁煮熟(渋切り)
・数回渋切りする⇒クセのないあんこへ+熱水がいっそう浸透しやすくなる
(浸水させた豆に、清水を豆の4倍ほど加えて沸騰させ、熱水を排水しながら清水をどんどん注ぎかけて、あく抜き(渋切り)する)
③本煮熟 目安2時間
・渋切り後、加水。弱火で豆を躍らせないように煮る
(豆が破けてほぐれた繊維が鍋底で焦げるのを防ぐ)
・時折水を加えて豆がかぶるくらいの水量を維持する
・指で軽くつぶせるくらいまで火を通す
➃むらし
・むらして、完全に豆を柔らかくする
(この時点で水量はマメにかぶるくらい)
⑤砂糖の添加
・豆の乾燥重量に対して80~100%程度の砂糖を、蒸らした豆に加える
・火を加えて余分な水気を飛ばす
があるらしい。(参照文献:「わが家の農産加工」 農産漁村文化協会発行)
渋切の有無によるあんの味の違い
渋切りは必須工程ではなく、”とらや”の羊羹は、アズキの味を引き出すためにこの工程を少なくしてるらしい。(https://www.toraya-group.co.jp/toraya/small_stories/detail/?id=21)
今回は”渋切りした粒あん”と”渋切しない粒あん”を作成・比較し、羊羹づくりに適するあんこを選んでみる。
調理
○渋切りあんこ
材料
・大納言 250g (粒あんには大納言がいいらしい)
・砂糖 100g(豆の80%) 上白糖を使用
・水 浸水時は豆の4倍ほど
手順
1.浸漬
豆を水洗いした後、豆の4倍ほどの水に6時間程度浸水。
吸水完了後はざるにあげ、水洗いする。その後かぶるより少し多いくらいの水を加える①。
2.渋切り
①が沸騰したら、煮汁を完全に排水しながら流水であくをとる。この作業を3回行った➁。
3.本煮熟+4.蒸らし
➁の豆が柔らかくなるまで煮る。沸騰しないように気を付けながら1時間半ほど煮る。
火を切り15分ほど放置する③。
5.砂糖添加
今回は豆の乾燥重量の80%の砂糖を加えた。
豆をつぶしながら弱火で水気をとばす。
冷えると粘度が強くなるので、気持ち緩いくらいで火を止めた。
6.冷やす
冷やして出来上がり
○渋切りなしあんこ
材料
・渋切りあんこと同じ
手順
浸漬と渋切りを行わず、煮始める。
1.本煮熟+2.蒸らし
豆を水洗いした後、豆の4倍ほどの水を加え弱火で煮ていく。
2時間ほど煮て、15分蒸らした。ここからは渋切りあんこと同じ手順
3.砂糖を添加
4.冷やす
渋切り・浸漬るによる違い
渋切り
味はかなり異なり、渋切りを行う事で香りが少なく上品な味になった。
また、渋切りをすることで砂糖の甘みが前面に出る。和三盆や三温糖など味わい深い砂糖を使ったほうがよさそうに感じた。
また、色味は渋切りしないほうが濃い紺色になった。照りも良いかも
浸漬
吸水させることで煮むらが抑えられ、煮る時間も30分ほど早くなった。
大量にあんこを作るときは吸水させないと、失敗するかもしれない。
まとめ
今回3回渋切りしたが小豆の香りが少なく感じた。一方、渋切り無しのあんこは雑味が多いかと思ったが、とてもおいしかった。
また、豆の乾燥重量の80%の砂糖を加えたが、甘みが少なかった。100%くらいで、砂糖の種類も上白糖ではあっさりしてしまうような印象だった。
今後は
吸水させる
渋切りは1回
砂糖は豆の90%以上で和三盆など使う
として、粒あんを作ってみることにする。
羊羹はまた今度!